福岡の古民家「聴福庵」の再生を通して、畳の魅力、い草の魅力を実感したこともあり、この夏は、国産い草のゴザを購入し、お部屋のラグを、い草にチェンジ!
部屋中、い草のいい香りに包まれ、心と身体を優しく癒してくれています。^^
また、調べてみると、他にも、い草には絨毯などにはないいくつかの特性があるようです。
まずは「空気浄化作用」。
大気汚染で問題になっている二酸化窒素やシックハウスの原因と言われるホルムアルデヒドなどの有害物質を吸収し、それを浄化する作用があります。
二つ目は「湿度調整作用」。
い草は表面の皮質部とスポンジ状の灯心部の二層構造になっていて、表面は細かい筋と微妙な凹凸状になっており、この部分が吸収したり吐き出したりすることで室内の湿度を快適に保ちます。
そして三つ目が「保温・断熱効果」。
スポンジ状の灯心部はたくさんの空気を含んでおり、羽布団のように快適な温度を保ちます。
い草の製品はまさに生き物ですね!
古くから、日本人の生活に深く溶け込んでいたい草ですが、現在では、安価な中国産に押され、国産のい草生産は危機的状況に追い込まれており、今では、流通している80%を中国からの輸入品が占めているそうで、事実、ホームセンターなどに並んでいる製品の原料産地はほとんどが「中国」とか。
価格は国産い草を使ったものの半値以下が大半ですが、中国産は、スポンジ状の灯心部が未成熟でスカスカのもの多く、防虫・防カビ剤や着色料が使用されており、先ほどあげたような、い草本来の特性も感じられないそうです。
そう考えると・・・
今はどこか「結果さえよければよし」という風潮もあって、「安くて見た目が同じなら、どれでもよい」・・・などと、自分自身も買い物をすることが多いものですが、
本来は、生産者の想いや、今までつくってきた歴史など、プロセスがどうなっているのかを見て、それも含めて、料金が発生している・・・ということを認識し、そこから購入することも大事なことだと感じます。
そんな風に、全体のプロセスを見て購入していけば、その人たちを守って活かすことになっていくわけで・・・ただ安ければいい、ということではないですね。^^;
い草だけでなく、食べ物などにも共通しますが、価格の安さばかりを購入基準にしないで、時間をかけ、大切に関わっているプロセスに目を向けていきたいです。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子