先週末に行った田植えの苗は、「成苗(大人の苗)」でした。
通常の田んぼでは、2葉半の「稚苗」が一般的のようですが、無農薬・不耕起栽培・冬期湛水の藤﨑農場では、5葉の「成苗」まで育ててから、田植えをされていました。
寒さにさらし、厳しい環境で育った成苗は、病気や冷害にも強い稲に育つそうです。
稲が硬い土に根を伸ばすには、大変な努力が必要になりますが、根を太くして硬い土を突き破る、その頑張る力で、元気で美味しい立派な稲に、成長するのだといいます。
色々と気になり、苗について調べてみると、昔は、どこの農家も成苗まで育てて手植えをしていましたが、現在のように、機械で田植えをするようになってからは、機械で植えやすい「稚苗」に変わったそうです。
そして、その苗では直ちに成長させる必要があるため、即効性のある化学肥料を投入。
急に大きく育った苗では環境の変化などにより、病気にかかりやすいため、殺菌剤などの農薬を散布。
また、虫などによる被害粒をなくすため、殺虫剤などの農薬を散布することが一般的といいます。
実に、不自然なサイクルを感じずにはいられません。
そして、人間も同様に、初期段階に、甘やかされた環境で育ってしまうと、不自然なサイクルに入ってしまうのではと、ゾッとしました・・・。
立ち直れない程に厳しすぎるのは、困りものですが、環境の変化に耐えられる強さを備えるためには、少し厳しいくらいのほうが、ちょうどよいのかもしれません。
そして、その加減を掴むためには、見守ることが不可欠なのだと感じました。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子