今日のカグヤクルー日記

クルーそれぞれの理念の実践や気付きを交代で掲載しています。

2012/12/21

「手段と目的」

こんにちは、眞田です。

もうすぐそこまで、年の瀬が迫ってきましたね。

この時期は年が終わる事に対する哀愁と、
また新しい年が始まる事に対する期待や希望が混ざりあう
独特の心地を体験できるように感じます。

12月の初旬のことですが、冬が深まる前の季節の移り変わりの中で
秋と冬の境目を探しに行こうと山へ出かけました。

冬に囲まれて淹れるコーヒーと秋に囲まれて淹れるコーヒーを
味わいながら思いにふける事が出来るなんて、
どれだけ素敵なんだろう!!と心踊ったことがきっかけでした。

天気予報は雲一つない晴れ。心は高鳴りましたが、現地に着くと
一面の曇り空。そしてちらほらと雨が。山ではよくある事ですね。
気持ちを切り替え標高300メートルの麓から
1700メートルの山頂まで目指し歩き始めました。

目的の秋と冬の境目は標高600メートルを超えたあたりにありました。
秋の気配が消え、冬の姿が訪れました。

生き物たちが、静かに春を待っている様に感じます。
そして、冬を乗り切るための強い生命力を感じました。

あいにくの雨と寒さでその後はカメラを出すことも出来ず、、、
マイナス4度と強風で寒さも想定の気温を越えそうであったため、
山頂を前にして下山を決めました。

そして、また標高600メートルまで下ってみると、
丁度天気も晴れに変わり、朝とは打って変わって暖かな日差しと共に
素晴らしい秋が登場しました。

秋に囲まれる中、煎りたてコーヒーを淹れて思いにふける事一時間。
ふと目を落とすと、、、コーヒーの中にも秋を見つけました。

何て素敵な場所を見つけたのだろうと、感動してしまいました。
そして、気がつけばコーヒーを3回も淹れてしまいました。(一度はこぼしました。)

良い精神状態の中で仕事や家庭を振り返ると、
素直に良いも悪いも受け入れられるのだなぁと実感しました。

また、何よりも感じたのは、
登山も仕事も家庭も、目的があるから楽しめるのだという事です。

今回のように「冬と秋の境目を見つけてコーヒーを淹れて寛ぐ」
という目的が無ければ、態々寒い中、苦しい思いをして登ることは
確実にしなかったように思います。

物事に直面すると「どのようにそれをやろうか(手段)」ばかりに
目を向けてしまい、「うーん、大変だ。苦しいな」と感情が発生してしまいますが、
手段に目を向ける前に「一体何のためにやるのか(目的)」を見出すと
出てくる感情も変わるのだと体験から学ぶことが出来ました。

子どもを見ていると、いつも「目的」を持って動いていることを感じます。

この究極の主体性を邪魔しない様に、見守っていくと共に、
自分自身も子ども達の様にいつも目的を持って、輝いて行きたいと思います。

 

オルタナティブコンサルタント
眞田 海