働く人たちに「同じ想い(理念)」で働いてほしい。
そう思うのは経営者だけならず、従業員含めて多くの人がそう思うことだと思います。
しかし実際には中々その想いの個人差がなくなることはありません。
想いの量を均一化するということ。
これは子どもに例えたらみんながみんな同じ量の同じ思いでいるということ。
これもなんだか不自然なように感じてしまいます。
それぞれに個性があり、感じ方があり、発達段階があるように、
それぞれの受け取り方の量というのは必然的に違ってくるのだと感じます。
想いを同じ量にすることは難しいですが、同じ方向(理念)を向いていく為の
環境づくりはとても重要だと思います。
子どもに例えれば、
異年齢や選択制、セミバイキングやコーナーやゾーン、ピーステーブルなど
そういった環境を通じて自然と子どもたちが
子どもたち同士で学びあい、刺激しあい、
助け合い、共感しあいながら、理念に沿って育っていく。
理念を具現化していく為の環境という仕組みがそこにあることに気づきます。
カグヤで行っているこのブログも同じように理念を具現化していく為の仕組みです。
先日、ある法人で法人全体で理念設計とブログ発信を行って1か月が経ったため
お話をお伺いさせて頂いたのですが、理事長より
「ある園の職員が別の園のブログを読んで、
『今まで~~をしましたとか、子どもがどう感じていましたという感じのブログでしたけど、
本当はその保育は何の意図があってやったのかとか、どんな発達のためにあるのだとか、
子どもの発達を伝えていくことが大事なんだなって気づきました』
そんな気づきをしている職員たちがすでにいてくれてうれしくなりました」
と教えて頂きました。
そんなお話をお聴きして感じたのは、
新たに用意したこの理念ブログという仕組みだけでは
こんなに短期間の変化や声は出なかったのではないかということです。
この法人さんでは、もう10年に渡り、「場面記録」という呼び名で
エピソード記述やカンファレンスをする仕組みを全体でお持ちでした。
その仕組みと今回の理念ブログの仕組みがマッチングしているように感じるのです。
ただ異年齢の仕組みだけを導入するよりも、選択制やコーナーやゾーン、
ピーステーブルやお手伝い保育、父親保育、成長展、などなど様々な仕組みを
複合させることで理念がより体現しやすくなるということのように感じます。
改めて、理念を実現していく為の仕組みとはどんなものがあるのかを
探求していきたいと思います。
ミマモリスト
眞田 海