昨日に引き続き、「太宰府天満宮」の梅についてです。
こちらにある樹齢千年を超えるご神木の白梅には、「飛梅伝説」が残っています。
左大臣・藤原時平との権力争いに敗れた菅原道真公は、突然の左遷によって、家族との別れを惜しむ間もなく、京都を離れることになり・・・
その際、梅をこよなく愛していた道真公は、庭前の梅に別れを告げる歌を詠んだそうです。
『東風吹かば にほひおこせよ梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ』
「東風(こち。春風のこと)が吹いたら、香りをその風に託して大宰府まで送り届けておくれ、梅の花よ。主である私がいないからと言って、春を忘れてはならないよ」という意味のようで・・・
そこには、道真公の梅に対する愛情と、梅の木を置いて行かなければならない悲しさや寂しさが感じられます。
そして、そんな想いが梅の木にも伝わっていたのか、主とともにありたいと願った梅の木は、一晩にして、都から道真公が住む大宰府の屋敷の庭へ飛んできたと言います。
この梅が、現在も「太宰府天満宮」にある「飛梅」という名のご神木で、「飛梅」は、主の意を汲んでか、毎年「太宰府天満宮」の境内にあるどの梅よりも先んじてほころぶとか。^^
そう考えると、道真公の梅への愛情もうかがい知れますが、梅もまた、道真公を慕っているかのようで・・・
人間関係に限らず、関係性というのは、やっぱりこんな風に合わせ鏡のような気がしました。
どんな関係を築けるかは自分次第。
改めて、自分の関わり方を見直してみたいと思います。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子