先日、ある園様が新しく開園することになり、その「内覧会」に伺ってきました。
まだ開園して数日という状態で、「実際に園を開園する」ことの大変さやご苦労は、園長先生のお話やお姿から十分に伝わってきましたが、
そんな中でも、心あたたまるエピソードをお話しして下さいました。
開園に向けての書類の書き方に困り、いつもお世話になっている実践園に相談しようかと悩み続け、数日経ってから思いきって電話をかけてみたところ、
その実践園の先生は「なんでもっと早く言ってくれなかったんですか!」と仰り、すぐに救いの手を差し伸べて下さったのだそうです。
そしてその後、開園前で苦労されている園長先生に対して、
「私たちの講習などのお話を聞いて『すごくよかった』という人はとても多いのです。でも『本当に園を開園させた』のがS園さんなのですから、S園さんは私たちの子どものような存在だと思っているんですよ。」
という、あたたかいお言葉をかけて下さったのだそうです。
「あの言葉を聴いて、私、本当に泣いてしまいました。そして私自身が『見守られている』のだということに気づき、その有難さを実感したんです。」
そんな風に仰る園長先生からは、この体験こそがまたご自身の目指す保育の意味を後押しし、子どもの気持ちに共感して寄り添うための大きな試練だったようにも感じられました。
「私が実践園さんから支えてもらったように…、数年後に新しく開園するための園さんのために、今のこの体験を大事にしていきたいです。」
園長先生の清々しいお言葉は、私たちクルーにも大切なことを気づかせてくれる有難いものでした。
「内覧会」から観えてきたものは、表面的なものではなく、園長先生方の内に秘めた信念でした。
大切な機会を、ありがとうございました。
ビジョンリスナー
大河内 盛友