学び

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毎日更新。カグヤの日々の取り組みをご紹介。

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手仕事

先日機会があって、カラトリー(箸・スプーン)を作る時間を持ちました。「木」をカッターで削りながら、自分の好きな形に仕上げる作業は、まさに「手仕事」。やり方の正解もなければ、出来上がりの決まりもない。自分が「良い」と思うものを追求する経験は、とても豊かなものがありました。

 

私自身も思うがままに取り組んでいましたが、共に挑戦していた息子の様子も見守りがいがあります。見よう見まねで始めたけれど、どうも思い通りにいかない。言葉で説明されても結局自分で繰り返すしかない。擦り傷やマメが出来ても、自分のイメージを完成させることが出来るのは自分しかいない。休憩を何度も挟みながらも、諦めずに取り組む姿は「真剣」そのものです。徐々に慣れてくると、調子に乗って削り過ぎてしまったり、やや深めの切り傷を負ってしまったり。挫けても仕方ないと思うところもありましたが、時間を掛けて完成まで諦めずに続けることが出来そうです。

 

そんな一生懸命な息子を横目に、手が抜けなくなったのは大人です。黙々とした手仕事の面白さは、心のままに、力のままに、作品に反映されるところ。面倒臭くなれば切り口は雑になり、欲張れば深すぎて切り込めない。丁寧な積み重ねによって、気持ち良さを感じられると、周囲を忘れるほど没頭してしまいます。子どもも大人も関係なく、夢中になれる「手仕事」。きっと自分そのものを感じ、見つめることは出来るからこそ夢中になるのかもしれません。

 

まだ仕上げの磨き作業は残っていますがカラトリー完成ももう間近。それぞれの味が滲み出ているカラトリーを使って食事をする時間もまた楽しみです。

 

 

エールキーパー

秋山有紀子