異常な暑さとなった今年の夏は、テレビでもエアコンをつけたままの就寝を呼びかけるほど熱帯夜が続きました。
私も熱中症ぎみで目覚めたことが1、2度はありましたが、ほとんどはエアコンをつけず窓を開けて弱風の扇風機だけでこの夏を乗り切ることができました。
初めは「歳をとると暑さもあまり感じなくなるのかなぁ」などと思っていたのですが、最近始めた熱中症対策が功を奏したのではないかと感じるようになりました。
各テレビ局がこぞって特集した熱中症についての番組で、和歌山県の梅農家は高齢者が多いにも関わらず熱中症患者がいないという話がありました。
この地域では昔から梅干しは常に身近にがあり、日頃から梅干しを入れて米を炊き、ペットボトルのお茶にも梅干しを一粒入れて飲むのだそうです。
それが熱中症対策になっているのだろうとのことでした。
そこで、それくらいのことならすぐにでも真似できそうと思い、早速「梅ごはん」を炊いてみたのです。
つくり方は超簡単!
お米1号に対し梅干しを1粒入れて炊くだけ。
炊きあがったら梅をほぐし、まんべんなく混ぜて完成です。
ほのかな梅の香りが爽やかな夏のごはん。
食欲が落ちる猛暑でも、何杯もおかわりしてしまいます♪
暑さの質は違えど、エアコンのない時代は真夏を乗り切るのも容易ではなかったことでしょう。
それでも暑さに負けず日々を健康に過ごせたのは、こうした知恵が受け継がれてきたお陰だと感じます。
文明の発展とともに医療もどんどん進み、こうした先人の知恵を知っている人も徐々に少なくなっています。
昔から「頭痛には梅干しをこめかみに貼ると良い」といわれますが、こうした信じがたいことも薬が飲めない妊婦さんにとっては有難い処方箋です。
今のお薬は科学的根拠のもと、有機合成反応によって作られた化合物や天然物などから抽出された化合物を主要成分に調合され、その効力にも即効性にも目を見張るものがありますが、服用には年齢や身体的個人差によって注意を要します。
しかしこうした古くから受け継がれてきた知恵は人も場所も選びません。
そのほとんどは普段の暮らしから生み出されたものが多く、材料や道具、その使用法にも相手への思い遣りを感じます。
優しいさのいっぱい詰まった先人からの知恵を、これからも暮らしの中で活かしていきたいと思います。
ミッションパート
佐藤真樹