我が家から歩いていけるところにスケートリンクがあり、娘はそこでフィギュアスケートを習っていますが、保護者仲間からは「寒そう」「費用がかかりそう」という声があり、リンクの近くに住んでいても習い事としてはあまり選択されないのが実際のところです。
ですので、娘も毎週のレッスンが終わると一人で自主練をしていますが、
「みんなと一緒に滑りたい」ということで、何人かの友だちに声を掛けてみると、子どもたちからは「やってみたい!」という意外にもノリノリな声が。
そしてみんなで滑る日。
リンク内の寒さにビックリしながらも、意外とみんな怖がることなくリンクへ入っていきます。
壁を離さない子、転ぶことを全く恐れずどんどん挑戦する子、すぐに滑れるようになると思っていたのに滑れなくて観覧席に戻ってくる子。付き添っていたのに自分の滑りに本気になるお父さん…。
新しいことに挑戦する時の姿勢は十人十色で、みんな無理することなくそれぞれのペースで進んでおり、無理をしていないので本当に楽しそうに滑っていました。
そして、壁から手を離せなかった子の両手を引いてコーチをしている娘の姿も!
自分がスケートを習い始めの頃にコーチにしてもらったように、手の位置、視線の置き方など丁寧に教えているのですが、教えている娘の顔もイキイキ!
自分の振り返りも兼ねているのでしょうか。
教えていた子のお母さんに「今日はごめんね、自分の練習全然できなかったでしょ?」と聞かれると、「いいの、だって私がみんなと滑りたかったんだもん」と、余裕の一言。
普段レッスンのあとは一人で黙々と練習していますが、“みんなと一緒”はやっぱり楽しいもの。
みんなが楽しんでくれたことで、自分が普段取り組んでいることが認められた気持ちになるのでしょうか。
認められるかそうでないかは大事なことではないかもしれませんが、“楽しい”は色々な連鎖を生むのだと改めて感じます。
「また滑ろうねー!」
そう言って別れる時の娘の表情は、一人の時には見ることのない充実した表情でした。
美化コーディネーター
眞田 由莉