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日本人が培ってきた教え

先日、理念研修で鹿児島の知覧にある富屋旅館に訪れました。

 

戦時中に富屋食堂を営み、多くの特攻隊員の方々から「お母さん」と呼ばれ親しまれた鳥濱トメさん。

 

その想いを今に受け継ぐ三代目女将から、心を込めたおもてなしをいただき、また講話も聴かせていただきました。

 

「国とはなんでしょうか?」

「誇りとはなんでしょうか?」

「皆さんはご両親から何と言って育ててもらいましたか?」

 

など、様々な質問を矢継ぎ早に投げかけられる中で、自分の中で分かっているようで意外と曖昧なもの、突き詰めて考えられていないもの、漠然としていて言葉に出来ないものなど、沢山あることに気づきました。

 

女将との問答の中で、印象的だったのが「教え」という言葉。

 

祖父母両親からどのような教えを受け取ってきたか、自分の子どもへどのような教えを伝え遺してくことが出来ているか、そんなことを思いながら帰路に就きました。

 

小学一年の時に祖父から言われた「飯粒は残してはいけない、一粒一粒お百姓さんが一生懸命作っているのだから」という言葉は、なぜか今も心の中にずっと残り、それ以来一度も食事を残したことはないのですが、それも今思えば「教え」というものの一つなのかもしれません。

 

 

帰りの車中では「カイモ、ガランツ、ニギナシ」(さつまいも、めざし、おにぎり)の入った『富(トメ)さん弁当』をいただきましたが、夕食、朝食、そしてこのお弁当、富屋食堂の真心の味がしっかりと継承されているように感じる、とても美味しいお食事でした。

 

この知覧の地に限らず、様々な先人たちの想いがあって、今の日本はあるのだと思います。

 

飯粒の一粒一粒を残さないように、先人たちの想い一つひとつをしっかりと受け継いでいきたいと思います。

 

 

ビジョンリスナー

大河内 盛友