七十二候が「玄鳥至(つばめきたる)」から「鴻雁北 (こうがんかえる)」に変わり、ツバメとは反対に、冬の間を日本で過ごした雁が北のシベリアへと帰っていく頃となりました。
そんな渡り鳥で思い浮かぶのが、美しいV字編隊で群れになって飛ぶ姿。
その長い「渡り」を 大勢の仲間と協力して成功させるため・・・
先頭の雁は、風の抵抗を強く受けるため、それだけ早く体力を消耗しますが、先頭の雁が疲れたら、その鳥は編隊の後方にまわり、別の鳥が先頭に立つということです。
真ん中を飛ぶ雁も、編隊を離れると空気抵抗が強くなって体力の消耗が激しくなるため、どんなに苦しくても隊列を離れることができず、自然と全体がV字型の隊列を組んだままで飛び続けるようになるそうです。
また、後ろを飛ぶ雁は、前の鳥を元気づけるように鳴き声をあげながら飛行し、仲間で声をかけあいながら、その長い「渡り」を遂げていくとか。
一羽で飛ぼうとしても風の抵抗でそれほど前へは進めませんが、V字編隊で群れになると、 一羽で飛ぶ時よりも約70%も飛行距離を伸ばすことができるそうで、一見神秘的にも見えるあの飛び方には、非常に合理的な理由があるのですね。
協力して「渡りを完遂する」という全体目標を達成する渡り鳥。
組織においても、とても見習うことが多い気がします。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子