こんにちは、女将です。
今週末は土用の丑の日🎵
ついついウナギを食べたくなってしまいますね。
さて「土用の丑の日」という言葉は見たり聞いたりしていますが、実際のところよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで色々調べてみました。
まず「土用」とは、立春、立夏、立秋、立冬の四立(しりゅう)の直前の17~19日間の“期間”のことで、その期間内の丑の日が「土用の丑の日」となります。
四立は太陽の動きをもとにしているため毎年日付が変わります。
そもそも土用はなぜあるの?といった疑問が湧いてきます。
これがなかなか複雑なのでかいつまんでご説明しますと、「五行説」といわれるものがもとになっていて、世界のあらゆるものが「木」「火」「土」「金」「水」の5つの要素で構成されているという考えから、四季もこれにはまるだろうと当てはめてみたところ「土」が余ってしまいました。
そこで“土に種を蒔くと芽が出る”という観察から“大きな変化を促し保護する働きをする”という発想で、春の「木」、夏の「火」、秋の「金」、冬の「水」が、互いに“気”がぶつかり合う季節の変わり目がムーズなのは、四季のすべてに「土」が存在しているからということに行きつき、結果、各季節の終わりに「土用」という期間ができたのです。
ちなみに今年の土用はこんな感じです。
冬土用:1月17日~2月3日 (太陽黄径297度)
春土用:4月17日~5月5日 (太陽黄径27度)
夏土用:7月20日~8月7日 (太陽黄径117度)
秋土用:10月21日~11月7日 (太陽黄径207度)
土用の期間は、土を司る土公神(どくしん・どくじん)という神様が支配するといわれ、土を犯すことは忌むべきこととされています。
ただそうなると一年の5分の1は農作業ができなくなってしまいます。
そこで、困っている人々を見かねた文殊菩薩様が土用の期間のうちの数日、土公神一族を天上の清涼山に集め、地上に土公神様が不在となる日をつくりました。
それが「土用の間日(どようのまび)」といって、土用でもその日だけは土をいじっても祟りを受けないとされています。
そしてこのような禁忌は、土用が季節の変わり目でもあるため農作業で体調を崩さないようにとの戒めもあるようです。
さてざっくりとお伝えしましたが、まだまだたくさん土用にまつわるお話はあったのです。
ただあまりに奥が深く、どこまでも広がってしまうので、さわりの部分だけにしました。
今回お伝えした「土用」は雑節といって日本人の生活文化から生まれた日本独自のもので、主に農作業と照らし合わせた季節の目安とされているようです。
その他に節分や彼岸、八十八夜、入梅なども雑節ですが、そのどれもが先人の知恵や経験からの教えが込められています。
こうして暮らしから日本を見てみると、至るところに“日々が安泰で健やかでありますように”という先人たちの祈りにも似た想いが息づいていて、見も知らぬ先祖に私たちはずっと見守られ続け今があるということに気づかされます。
そしてこうした先人たちの想いを、私たちも未来に繋いでいかなければならないと改めて感じました。
ミッションパート
佐藤真樹