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思いで図る

いま日本中がラグビーに湧いています。

それもそのはず、今年の日本代表はちょっと違う。

海外の強豪チームに引けを取らない速さとパワー。

息を飲むほど強い。

しかしその面々を見ると半数が日本人らしからぬ容貌です。

 

日本では3つの条件のうち、ひとつでも該当していれば日本代表の資格を得ることができます。

①出生地が日本である。

②両親または祖父母のうち1人が日本出身である。

③日本に3年以上継続して居住している。

(2020年12月31日からは、5年以上の条件に変わる)

ただし、過去に他国の代表になった者は、相当レアケースでない限り日本代表にはなれないのだとか・・・。

 

現日本代表選手の中には世界ランキング上位国の出身者も少なくありません。

彼らはみな自分の意思で日本という国を選び、日本を背負って戦っています。

 

国の代表としての資格の有無を、国籍などではなくその国に対する思いで図る。

他のスポーツにはあまりない概念です。

所属や血統でみるのではない価値観。

それはある種、刷り込みのない眼差しのように感じます。

 

国際大会が民族別、種族別の戦いだったのは昔のはなし。

国際結婚も身近な風景のひとつになったいま、国別に戦う意味は何なのかと考えてしまいます。

彼らの戦いを観るたび、大切なのは「自分が何か」なのではなく、「自分がどうありたいか」なのだとつくづく思い知らされます。

 

日本のラグビー熱もあとひと月ほどでしょうか・・・。

この熱が冷めたとしても、内なる枠に囚われることなく、己の意志をしっかり見つめていきたいと思います。

 

 

ミッションパート

佐藤真樹