ある園長先生方とZOOMでやり取りをさせて頂いた際の事ですが、緊急事態宣言になり、どんなことを取り組んでいるのかということを聴かせて頂きました。すると、「職員さんたちが驚くほどのスピードと、団結力、集中力で協力してくれて、本当に助かりましたし、驚きました。」と仰います。
職員さんたちが主体的にイキイキと、そして団結して取り組む背景には、どんな経緯があったのだろうと気になり、園長先生にどんな声掛けをしたのかをお聴きしてみると、
「うちの園では今、3割くらいの子どもたちが保護者が在宅勤務に変わったことで園に登園していません。その3割の子どもたちのことを思い浮かべると、あのご家庭は今、ずっと自宅に居続けていて、子どもたちだけならず、保護者の方々も社会と断絶されたような気持になっているんじゃないか。不安や閉塞感に押しつぶされてはいないだろうか。兄弟がいない中で、両親は仕事をし、日中さみしい思いをしているのではないかと思い、その気持ちを職員と共有したんです。」とお話しくださいました。
そのお話を聴いて、何か行動を起こす時の「動機」に真心や思いやりの重要性を改めて感じるとともに、それが具体的に誰に向けてなのかという「相手が見えること」も重要であることを感じました。誰に向けての純真な心なのかが職員さんに伝わったからこそ、それぞれが主体的に協力して動いたのではないかと感じました。
稲盛和夫さんが「動機善なりや、私心なかりしか」ということを大切にされていましたが、まさにその実践を園さんから学ばせて頂きました。
ミマモリスト 眞田 海