一円対話では、テーマを聴福人が決めますが、
その決める時の心構えで一円対話の参加者の話しやすさや
オープンさ、お互いから学び合える姿が変わってきます。
それは、「どこまで参加者に寄り添っているか」という事です。
例えば、自分の興味があるテーマを設定してしまうと、
自らの希望を参加者に押し付けることになります。
すると、参加者は心苦しさを感じたり、「言わされている感」を感じたり
そしてオープンな心を作りづらくなり、学びが深まりづらいという事が起きやすいです。
反対に参加者の今の心境・状況や、参加者それぞれの大切にしていること(初心)に思いを寄せた上で
テーマを考えていくと、参加者からは「丁度話したかった」「あぶない、大事にしたいことを忘れるところだった」
「話していることが面白い・楽しい」とオープンな心となり、学びが深まりやすくなります。
もちろん、テーマが参加者に合うかどうかは、その時々によって違いがありますが、
実際のところテーマが当たるかどうかが問題なのではありません。
どちらの目線で聴福人として準備をしたかという事の積み重ねが重要なのです。
これは、保育でいえば、「先生」がやってあげたいこと、「先生」が大事だと思う事を
子どもたちにやらせるという先生主導型の保育を積み重ねるか、それとも、
「子どもたち」の発達に寄り添って、その子たちに必要な環境を用意していこうという
子ども主体の保育を積み重ねるかという事の違いと同じように感じます。
どの目線で働くか、それが積み重なると視野や見えてくるものが全く変わってきてしまう。
刷り込みと呼ばれるくらいに強力なものです。
そして、参加者主体・子ども主体の働きを続けるという事は
自分を全体に対して役立てていくという「全体最適」の考え方になります。
反対に自分を主体に働くという事は、周りがその人に寄り添って最適化していかなければなりません。
これからの時代に必要な働き方はどちらなのかは明白です。
その眼差しを育むための「一円対話」であり、「ミマモリングソフト」があります。
時代が急激に変わりつつある中、猶更この必要性が増してきているように思います。
ミマモリスト 眞田 海