自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2015/01/11

磨き初め

先日社内で実践した「磨き初め」。

こちらは、館山でクラムアートをされている福田様が、
新年に拾った沢山の貝を、会社までお持ち下さって、

私たちが、その中から自分で貝を選ぶことから始まりました。

まずは、その選んだ貝に、
各々が決めた「今年の一文字」を、鉛筆で書いて、

その文字を福田さまに彫って頂き、

やすりを使って、貝を磨くというものでした。

ちなみに、私が決めた今年の一文字は「縁」。

磨き方は
「波が行ったり来たりするように」
ということだったので、

「この貝は今までどんな旅をしてきたのだろうか」と
思いを馳せながら、

荒波や穏やかな波など、
これまで貝が体験してきたであろう波を想像し、
力具合を変えて、磨いていきました。

また、貝は「持ち主を守ってくれる」とお聞きし、

「よくぞ私と出逢ってくれたなぁ」と
それこそ、この貝との奇跡のような「ご縁」に、
自然と感謝の気持ちが湧いてきました。

そんな気持ちで磨いていたためか、
一緒に磨いていた仲間から、

「なんか幸せそうに磨いてるね。
その顔見ながら磨くと、
こっちも幸せな気持ちになるわ~(笑)」

と、嬉しい言葉を頂き、

これも、この貝のおかげだなぁと、
しみじみ感じながら、更に磨いていきました。

3時間ほど磨き、まだ仕上げとはいきませんが、
随分と貝が輝いてくるのが分かり、
感動と共に、貝への愛着も増してきます。

磨く前

磨いた後

最初は「なかなか光らないな~」なんて思ってましたが、
「磨けば光る」ということは、自然なことだと体感し、

表面で判断するのではなく、
内に秘めているものを見ていくことの大切さ、

そして、それを引き出すために磨くことの大切さを
「磨き染め」から学ばせて頂きました。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子