昨日、今日と、ギビングツリー(以下、GT)主催の
「職域別セミナー」が開催されています。
◆2014年度 職域別見守る保育セミナー
http://www.givingtree.jp/seminar/log/eid49.html
その中で、GT代表の藤森先生の講義内容に、
「安全対策」についての興味深い内容がありました。
日本では、
蜂が危ないからと、蜂が来ないように植物を伐採したり、
病気だからと、薬をつかって菌を退治したり・・・
安全対策の考えの中に、「排除して対策を練った」と
勘違いする傾向がある・・・というものです。
ドイツでは、本来人間の中にある菌までも殺してしまう薬を嫌い、
藤森先生が見学した保育園の薬箱には、
バンドエイド3枚と体温計があるだけ
(しかも、ほとんど使われない)・・・と言います。
また、ドイツの保育園では、
園庭が、段差のない芝生だった時は、
子どもがケガだらけだったのが、
街を再現して、土や山、砂利道など・・・
園庭を改修することで、
子どもが、街の中を歩けるようになったそうです。
園庭には、ちょうど赤ちゃんがつまずくような段差をわざとつくり、
街の段差をまたげるように・・・と設計されているそうです。
先生は、保育の一番の目標は、
「子どもが社会に出て、自立していくため」といいます。
「決して園で安心して過ごさせることではない」と。
そんな根本を、しっかり握っていれば、
「安全対策」ひとつをとっても、
その場の安心・安全ばかりを保障するのではなく、
将来のその子のためにと、対策も変わってくるのでしょう。
目的を見失った、不自然な働きにならないよう、
自分自身、何を目的に働くのかを、
忘れずにいたいと思います。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子