自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2015/02/25

さざえ

先日、室礼教室にいくと、
先生の自宅に、大きな「さざえ」が飾られていました。

どうやら、「三三栄(さざえ)」の字をあて、
三が重なることにより、三月三日を表し、
ますます栄えるの願いや、

巻き貝には願い事が叶うといういわれから、
さざえは縁起がよい・・・そうです。

そんなこともあって、私も
「さざえ欲しいな♪」と思い・・・

お稽古が終わったその足で、魚屋に寄って、
「さざえありますか?」とお店の方にきくと、

「すみません、今日はさざえありません。」と。

「あっ。ないですか。分かりました。」と、
引き下がり・・・

せっかくなので、別の魚を買おうと、
再びレジに向かうと、

「節供も近いから、次はさざえ用意しておきますね!」と、
言われました。

何も言わなかったのに、私がひなまつりのために、
さざえを欲しがっていたことを察してくれたのかと、
通じ合えたことに感動し、

更には、
昔から大事にされてきた行事や行事食について
ご存知だったその方に対して、

「あの人、日本人だなー。」と尊敬の気持ちが湧いてきて、
帰り道も、そんな余韻に浸っていました。

先人が大事にしてきたもの等、知らないことばかりですが、
こうして、室礼を通して学び感じながら、
その意味を未来へと繋いでいけたらと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子