クルーが小唄を習っているのですが、、、
先日その小唄の発表会の為に着物を借りに行った時の事で、
とても学びになる話を聞かせて頂きました。
まず、その着物屋さんは、
「どんな着物が着たいか」ではなく
「何のために着物を着たいか」を聴かれたそうです。
それで、小唄の発表会で、、、こんな歌を歌うので、、、初めての事で、、、と
現状を伝えると、その人に会った着物の理由をちゃんと伝えて選択肢を用意してくれ、、、
また、どれだけ着物がいいかではなく、その人の小唄の発表会が思い出深い善いものになるように
と願って、送り出してくれたそうです。
それだけで、借りた側としては、
なんて自分の夢やなりたい感情に寄り添ってくれるのだろう!!
と大感激をしたそうですが、、、、面白いのがそのあとです。
小唄の発表会を終えると、、なんとその着物の刺繍が剥がれてしまったそうです。
着物の着方も不注意なところもあったとは思いますが、
申し訳ないという気持ちで返しに行った時の事。
そのお店では、クルーの顔を見た途端、
「お帰りなさい」
という挨拶と、小唄の発表会がどうだったかを聴いてくれたそうです。
そして、剥がしてしまった刺繍に対しても、
「発表会で大事な体験の中、着物の事で気を紛らわしてしまい、心配をかけてしまって
本当に申し訳ない」と
着物のことなどそっちのけで、クルーが借りた目的、味わいたい感情に寄り添ってくれたそうです。
その寄り添いを知れくれたから、、、とクルーは言いますが、
刺繍を治す数千円を払うことに感情的に気にならなくなったと言いました。
むしろ、こんなに自分のなりたいビジョンに寄り添ってくれて、
そして終わってからもちゃんと寄り添ってくれるお店なら、
今後もお願いしたい‼‼と思ったそうです。
この話を聞いて、自分たちの仕事も同じなのだと感じます。
着物屋のように、自分の都合ではなく丸ごと相手の目的や味わいたい感情に共感し、
そして、その為に全力でサポートすること。軸足は常に自分ではなく世間様となること。
その大切さを学ばせて頂くと共に、
そこの根底はやはり
「ミマモリング=心を寄せる」
という事なのだと感じます。
まだまだ、自分の者にはなりませんが、
こういった有難い学びの機会、気づきの機会を大切にし、
自分自身も、心を寄せられる人間になっていきたいと思います。
ミマモリスト
眞田 海