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腐草為蛍

今週から七十二候では「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」に入りました。

 

 

パッと見て、読み方も意味もよくわからないかんじですが、調べてみると「腐った草が蒸れて蛍になる」という意味で、土の中で羽化して地上に現れる蛍の姿を見て、昔の人は腐った竹の根や草が蒸れて蛍に化すのだと考えたようです。

 

水辺や野の暗がりに蛍の明かりが明滅する光景は、どこかこの世を超えた世界を感じさせてくれますね。

 

ちなみに蛍は、一生のほとんどを幼虫の姿で水の中で過ごすそうで、サナギから羽化して成虫になってから生きられるのは約1~2週間だとか。その短さはセミのようです。

 

その間に、オスは精一杯発光して求愛しているということで、長い期間、目立たない場所でじっと耐え、いざその時期が来たら全力で生命を燃やして活動する、自分の果たす役割を全うする・・・蛍の美しさからは、そんな強さとはかなさが同時に感じられます。

 

夏の夜に美しい光を放つ蛍は、夏の風物詩。しかし、蛍は環境に敏感な生き物であり、人間の活動によってその生息地が減少しているといいます。

 

その幻想的な美しさに感動するからこそ、子どもたちにも蛍が舞う光景を残していけるよう、改めて自然を大切に過ごしていきたいものです。

 

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子