気付けば、スリランカから帰国し、あっという間に1週間が経ちました。
記憶が上書きされないうちに、スリランカでの気付きについてまだまだ綴っておきたいと思います。
旅の終盤。土着の伝統医療の先生のところを見学させていただいた時のこと。
こちらは、代々一族で受け継がれているということで、
お会いしたお医者さんはなんと12代目。
ビジネスではなく、全て布施により治療をされておられ、その日は私たちのために食事までお出しして下さったり、
薬をつくるところを見せて下さるだけでなく、一緒に体験までさせて下さったり、
家の周りで育っている、薬となるたくさんの植物について説明して下さったり、
先祖代々伝来する書物や道具など、出し惜しみなく見せて下さったりと、
本当に親切で、34歳とまだお若いのに仙人のような徳の高い方でした。
そして、そんな中とても印象的だったのが、一つひとつの行いの前に祈りを捧げる姿。
薬草を採る時も、薬をつくる時も、
パームヤシの葉に刻まれた代々伝承されている教典を扱う時も
丁寧にお辞儀をしてお祈りをしてから接する、関わる姿を目にし、一緒にいる間、神様や自然、先人に対する敬意が、日常の暮らしの中のいたるところから感じられました。
宗教とか信仰とか色々とあるのかもしれませんが、こんな風に、人だけでなく自然に対しても物に対しても、また見えないモノに対しても敬意を忘れない大切さを、学ばせていただきました。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子