こんにちは。女将です。
4月早々、階段で足を滑らせ
半月板を痛めたていた左膝を
更に捻ってしまった私の脚は、
もはや自重すら支えることができないほど
ボロボロになってしまいました。
医者で診てもらうも、
症状が複合的過ぎて
痛みの根元が、どうにもはっきりしません。
その日は膝に溜まった水を抜き、
炎症を抑える注射を打って様子を見ることに。
脚を引き摺りながら
ようやく帰宅したものの、
歯を磨いていると
奥歯の詰め物が取れるというハプニング!
「今度は歯!?」
ため息が漏れます。
そのままにしておくわけにもいかず、
痛む脚を庇いつつ歯医者へ行ってみると
窓口には誰もいず、受付カウンターには
午後の診察は15時からとの表記。
現在、14時7分。
ひとまず待合室で待ちつつ、
竹取新聞の記事作成に取りかかります。
待つ間、受付とおぼしき女性が
何人か行ったり来たりはするものの、
特に声を掛けられることもなく
記事は順調に進み
午後の診察が始まる頃には無事完成です。
そして15時。
受付の女性に初診である旨を伝えると、
今日は予約が一杯で、
明日以降の診察になるとの言葉。
「なんて日だ!」
思わず心の中で叫びます。
それならそうと早く言ってほしかった。
そう思いながらも、仕方がないので
一番手近な、向かいのビルの歯医者へ。
もちろん初めての歯医者です。
腕前がいかほどかは知りません。
でも取れた詰め物をつけるだけと思い、
軽い気持ちで受診したのです。
登場したのは長身細身のロックシンガー風の男性。
両眼には細長い筒状のスコープを装着し、
サイコホラー映画にキャスティングされたら
「博士」という呼び名が似合いそう。
数分後、私の軽々しい心積もりは一転、
詰め物をしている歯のほとんどが
虫歯だということが判明しました。
「おかしい!年に一度は定期健診してるのに!!
そんな思いに打ちひしがれる私に
「博士」は諭してくださいました。
詰め物の下の虫歯は肉眼では分かりにくく、
スコープを着けていなければ見逃しやすいと。
そしてスコープをつけて治療する歯医者さんは
残念ながら日本にはあまりいないと・・・。
見た目、サイコドクター「博士」は、
超早口でありながら、とても誠実に
且つ丁寧に、幾多の治療方法を説明し、
恐らく長くなるであろう今後の付き合いを
力強く宣誓したのです。
こうして、ひょんなことから
毎週ふたつのお医者さんへの通院が
スケジューリングリングされることになりましたが、
思い返してみると
一軒目の歯医者さんでの待ち時間も
とても実りある時間でしたし、
そこで受診出来なかったから
二軒目の歯医者さんに行くことになったわけだし、
二軒目の歯医者さんに行かなければ
今まで見つけられなかった虫歯が
発見されることはなかったし、
そう考えると、色々なことが連鎖的に
うまく回った一日だったと思えてきます。
その日一日のことをつらつら思い返し、
すべての出来事は互いに呼び合って
繋がっていくのだと感じます。
そう考えると、今回の左膝の怪我は
必然だったという気がしてきます。
そして自分の何気ない行いですら
未来のご縁を開いてゆく鍵になっているのだと
実感するのです。
ミッションパート
佐藤真樹