アイヌモシリ一万年祭を調べていく中で、
アイヌの方々の住居について調べました。
-40℃を超える極寒の地でどのように暮らしていたのだろうかと
単純な疑問からでした。
すると、アイヌの方々は「チセ」という笹葺きの家に住んでいたことが分かりました。
これは、旧土人法が制定されアイヌの方々に木造日本家屋が宛がわれた後も、
冬になると「チセ」で暮らしていたそうです。
チセとは竹で骨格を作り
そこに笹を葺いていくというシンプルな作りです。
そこに、冬は雪で少なくとも60センチは屋根も壁も囲い、
昼夜、雪が解けない程度に薪を燃焼し続けたそうです。
チセでは、外が極寒であっても室内気温は5度で雪が解けない程度。
そして、体感温度は20度を感じられるような作りになっているようです。
そのからくりとしてあるのが、床づくりをした土間床にあるそうです。
アイヌの人々は夏も火を絶やさないそうです。
それは住居の土間床に熱を蓄積していく為であったそうです。
地下5メートルの土の温度を測ってみると、不思議な事に
夏は最低温度。冬は最高温度になっていて、その理由は
熱が伝わるまでに半年かかるというものでした。
その蓄積熱を利用して、アイヌの方々は冬場をしのいでいました。
真冬の下には真夏があるということ。
その摂理を利用することの凄さを感じるとともに、
自然の力の雄大さと偉大さを感じます。
また、その大地の蓄積熱を効果的に使うための
土間床づくりも、ただの土だけではない工夫があったようです。
また調べて行きたいと思います。
ミマモリスト
眞田 海