自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2016/06/04

麦秋至

季節の指標として、二十四節気があります。

二十四節気は、半月毎の季節の変化を示していますが、
これを更に約5日おきに分けて、
気象の動きや動植物の変化を知らせるのが七十二候。

そんな七十二候を調べてみると、ちょうど今の時期は
「麦秋至(むぎのときいたる)」にあたります。

これは、青かった麦が熟し、
たっぷりと金色の穂をつける頃で、
百穀が成熟する、麦にとっての「秋」。

そろそろ刈り入れの時期を迎えるということで、
私も明日、実家の畑で収穫予定だったのですが、

一昨日、父親から連絡があり、

「もう、実がこぼれ落ちていて、
 日曜までもちそうでない気がしたので、
 勝手ですが、道沿いスペースの小麦だけ
 先に刈り取りました。」と。

「やっぱり自然は待ってくれないな」と思いつつ、

今年は、ふたつのスペースで小麦を育てていたので、
後から蒔いていた、もうひとつのスペースで育った小麦こそは、
明日収穫するつもりでしたが、

「日曜の天気予報は雨」ということが昨夜分かり、
急遽予定を変更し、今朝実家に帰って収穫をすることに。

小麦の収穫時期も天気も、
こちらの思ったとおりにはいかず、

もはや、自然に合わせようとすると、
大変なことばかりですが、

昔の人は、今よりも農が身近で、
自然と共に生きていくのがあたりまえだったため、

日常的に、自分の都合を優先せずに、
謙虚に美しく生きていたのかもしれません。

便利な生活は、魅力的でもありますが、
なんでも自分の思いどおりにいかせようとする
傲慢さに注意したいと思います。

麦秋至_160604

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子