先日、半日かけて
「聴福庵」の掃除を行いました。
先月初めて訪問した時は、どこか
「用意された大きな古民家」という感覚もありましたが、
室内をほうきではき、床の雑巾がけをしたり、
窓ガラスや窓枠、梁を拭いたり・・・と、
自分で、すみずみまで掃除することによって、
あそこの梁がいたんでる
あの窓ガラスには隙間がある
床が傾いている・・・など、
家のことが少しずつ分かってきて・・・
家との距離感が縮まったような感覚がありました。
また、白く朽ちたようになっていた木製の扉など、
蜜蝋をぬり、やさしく磨いていくと、
じんわりと木目が出てきて、
まるで命がイキイキ輝きだすかのようでした。
そんなわけで、こうして掃除をしていくと、
掃除が終わった頃には、自然と愛着も増し、
その家の見え方も変わってくるのを感じます。
そう思うと、愛着関係というのは、
最初からあるものではなく、
やっぱり、こうした関わりの中から増していくものですね。
関係づくりにおいて、
最初からいい関係を求めるのではなく、
むしろ、自分から心をかけ、手を入れていくことを
大事にしていきたいと思います。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子