こんにちは、眞田由莉です。
11月になると、七五三の時期がやってきます。
今年は娘と息子が一緒にお詣りできる年ということもあり、
双方の親を招き、お祝いする予定でいます。
子どもたちは着物と羽織袴を着ます。
そこで、私も便乗して着物を着ることにしました。
こういった機会がないと着ることがなくなってしまった着物。
学生時代に着付けの勉強をしたものの、
今は夏に浴衣を着る時くらいしか出番がありません。
浴衣しか持っていない私は
母がいくつか着物を持っていたことを思い出し、
先日実家に帰った際に見せてもらうことにしました。
母が若い時に着ていた振袖や
結納の時に着た着物、
私のお宮参りで着たもの、
はたまた、祖母の亡くなった妹が持っていた着物など…
聞くと、全て母のサイズに仕立てた着物だということで、
余った生地で作った鞄や草履、
祖母の手縫いの長襦袢(着物の下に着るもの)まで出てきて、
祖母やご先祖様がどれだけ時間をかけて仕立てたのだろう…
それに、生地が傷まぬよう、母が丁寧に保管していたこと。
想いと歴史に胸が熱くなりました。
お恥ずかしいことに、洋服はもちろん、
娘の小学校の持ち物も、“手作りで”と指定された場合以外は
既製品を持たせています。
既製品でも、物を大事にする心は変わりませんが、
物が溢れていて、買うことも捨てることに対しても
感覚が麻痺していることを感じます。
「こんな古いのはもう〇〇(孫)は着てくれないかなぁ」と
母が言っているのを聞き、
確かに年代物かもしれませんが、
その良さや想いの背景、自分が感じたこの気持ちを
子どもたちにも引き継いでいきたいと
母の着物を見て思うのでした。
美化コーディネーター
眞田 由莉