こんにちは。大河内です。
先日、皆で古民家『聴福庵』の井戸掘りを行い
様々なアクシデントの中、祈るような思いで掘り進め
ようやく水が湧き出るところまで辿り着きました。
まだまだ水を汲み出せる程の深さはないため
ここからは水を抜きながら土を掘っていくという
更に過酷な作業が必要にはなりますが、
ひとまず念願の水と出逢えたことに歓びを感じ、
また人生初の古井戸の甦生の体験は、大変だった分
とても感慨深いものがありました。
実際に掘ってみると、かつてその位置で水が出て
いたであろう箇所から、更に深く掘られた形跡があり、
まさに昔の人々の暮らしは、変化する自然を相手にした
『ナマモノ』であったのだろうと感じます。
今では水が出るのが当たり前、仮に出なくなれば
水道屋に文句を言うのが当然だと錯覚しますが…
それは貨幣経済が浸透したことよって、見る対象が
自然から人間に代わったことを意味するようにも思えます。
自然を相手にしていれば、人間都合の傲慢な気持ちなど
生まれず、祈るような想いや感謝の心も湧いてくるのだと、
今回の貴重な体験から学び直しました。
暮らしの甦生を通して、失われたものが何であるかを
深めていきたいと思います。
ビジョンリスナー
大河内 盛友