あけましておめでとうございます‼
今年も一年、どうぞよろしくお願いします。
新年も始まりましたが、
『冬至より一陽起るが故に陰気に逆う故、益々冷ゆる也』
「暦便覧」(天明八年 1788年)
小寒を迎える1月6日を過ぎても、まだまだ寒波は訪れていませんが
自然界のリズムは一年という単位だけでなく、もっと大きなリズムで
帳尻を合わせているのかもしれません。
地球の呼吸に耳を澄ませてみると、寒さも暖かさも、
どちらも大切に感じます。
子ども達の発達と同じく、
そんな寄り添いに意味があるのかもしれません。
そんなことを感じながらの一年のスタートですが、
今年の仕事始めには素敵な香りと共にスタートしました。
翌日の全体会議のだんらんち(団欒+ランチ)に向けて
お雑煮の準備のために、鰹節を鰹節削りで削って
出汁づくりを行ったのです。
その香りの芳醇な事に驚いたのですが、
調べてみると、スーパーで販売している「削られたかつおぶし」の
8割はどうやらカビをつけて発酵させた鰹節になる前の
「荒節」というものが使われているそうです。
本枯れ節と呼ばれる鰹節はカビをつけて発酵させ、
出来上がりまで6か月かかります。
また、そのカビ付けと天日干しの繰り返しにより、
発酵食品のなかでは最も手間がかかると言われているそうです。
それに対して、荒節はおよそ20日間、
機械のラインでも製造できるものだそうです。
見た目はほとんど変わらず、味もどちらもかつおぶしです。
どちらが美味しいという事も個人差かとは思いますが、
やはり時間をかけて微生物や人々が醸した香りと味は格別の香りです。
それはやはり、美味しいか美味しくないかではなく、
精いっぱい作っていただいた想いに対する
精いっぱいのおもてなしであり、そこに生まれる豊かさが
価値として現れるのだと思います。
モノに溢れ、暮らすことに困らなくなってきた今の時代には、
そんな「豊かな暮らしの体験」が出来ることにこそ、モノの価値があるのだと感じます。
子ども達に残していきたい生き方や暮らしを
子どもたち自身が自ら体験し、受け継いでいけるように
まずは自分達が暮らしを深めていきたいと思います。
ミマモリスト
眞田 海