こんにちは。女将です。
ふと立ち寄った文具屋さんの店頭で
「字がきれいになる」というポップに魅せられ
思わず写経セットを購入したのはつい先日のこと。
以前から写経に興味はあったのですが、
続く気がせず購入を控えていました。
それなのに迷わず買ってしまったのは、
ここ最近、体調を崩したり怪我をしたりと
気持ちが沈みがちだったせいもありますが、
やはり「ついでに字がきれいになれる」
という我欲が働いたせいでしょうか・・・。
購入した写経セットは初心者向けで、
和紙に予め薄字で般若心経が書かれていて 、
その上を筆でなぞるというもの。
慣れない筆ペンをプルプルさせながら書いてみると、
これが意外に楽しいのです。
文字それぞれに特性があって、
はねの角度や、払いの長さ、線の強弱、
一筆ごとの奥深さに改めて気づかされます。
文字そのものと向き合っている感じです。
子どもの頃、初めて習字を習ったときも
こんな感覚だったのかも知れません。
さらに面白いのは、書くときの心理状態が
文字に如実に現れることです。
なぞっているだけのはずなのですが、
雑念が多いと文字に我が入ってくるのです。
文字の一角一角に、普段の癖が出て
せっかくの薄字のお手本が台無しです。
毎日、一行ずつ書いているので
一行ごとに文字の感じが違って、
見返してみると己の未熟さが見えてきます。
文字たちに「まだまだ修行が足りない」と
叱咤激励されている気にもなります。
しかし如何せん・・・。
解ってはいても、我欲を捨て去るには
まだまだ相当、時間がかかりそうです。
ミッションパート
佐藤真樹