今日のカグヤクルー日記

クルーそれぞれの理念の実践や気付きを交代で掲載しています。

2017/01/30

「学びの環境」

こんにちは。女将です。

スポーツジムにはいろんな世代の方が通います。
最近では青少年の健全育成を目指した政策の一環として
民間のスポーツクラブと行政が協力し合い
高校生を受け入れる施設も多くなっています。 
私の通うジムもそのひとつです。

この春から大学に通うことになった友人が
ジムに通い始めたのは春の甲子園が終わった頃。
高校での3年間、野球部での厳しい練習に耐え抜き、
受験に向け部活を引退した時期でした。
彼は希望大学への推薦が決まっていましたが
決して学業を疎かにすることはありませんでした。

この気が緩みやすい時期に感心だねと言うと
“当たり前のことができない人間が
目標なんて達成できるはずもない”
3年間、監督にも先生からもそう言われ続け、
部活でも授業でも色々厳しいことはあったけど
いまならそれがどういうことか分かると言いました。
彼曰く、この3年間がなければ、自分は当たり前のことが
当たり前にできない人間のままだったと。
当たり前のこととは?と問うと
ごく簡単なことで、挨拶するとか
使ったら片付けるとか、
出したらしまう、開けたら閉めるとか
本当に当たり前過ぎるようなことなのに
それが出来ない人が多いと言うのです。

過去の自分を思い返してみると
当たり前と言われるようなことを
親はもちろん、周囲の大人たちから
口うるさく注意されていた記憶が蘇ります。
人間関係が希薄になったいま、
そんなことをいちいち言ってくれる大人は
そんなに多くはないのかも知れません。
彼の素晴らしい師や友人との出会いや
学び豊かな環境に恵まれた3年間を思うと、
そこに相手の厳しさの中にも
自分に向けた愛情を見落とすことのなかった
彼の素直さを感じずにはいられません。
きっとその素直さが、大切なことを知る
最高の環境をつくり出したのだと思います。

ジムでは社会的立場がどうあれ
そこに礼儀礼節はあっても誰もが対等です。
そんな関係性のためか、相手の年齢に関係なく
多くを学べる事件が頻繁に起こります。
ちょっとでも慢心すれば
躊躇なくその心に鞭を打たれ
感謝を忘れれば
たちまち居心地が悪くなります。
ここには、そうして自分を諫め、
戒めてくれる友人がたくさんいます。
どんな環境も自分自身がつくり出すもの。
せっかくの学びを拾い漏れないよう
これからも周囲への感謝を怠らず
ジム生活を楽しんでいこうと思います。

ミッションパート
     佐藤真樹