自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2017/07/25

井戸再生3

引き続き、井戸掘りからの話です。

 

井戸からは、食器や置物、クレジットカードのようなものまで出てきて驚きの連続でしたが、そんな中で、割れずに井戸から出てきた1枚のお皿。

 

よく見ると梅の絵が描いてあり、

 

梅のお皿1

 

「これ、来月の天神祭で使えそうですね!」と、捨てずに取り分けておくと・・・

 

翌日には、当主が床の間の菅原道真公にお供えをされてました!

 

梅のお皿3

 

梅のお皿2

 

◆梅の徳1 ~天神祭に向けて~
http://www.caguya.com/kannagara/?m=20170707

 

井戸を掘っていたクルーが、

 

「無造作にシャベルを振り下ろすのが忍びなくなり、出来るだけ食器を傷めつけないようにと、自然と手で割れた破片を拾うようになっていた。」

 

・・・と言ってましたが、

 

そんな思いから、原型をとどめて井戸から引き上げられたお皿。

 

そこから「これ天神祭で使えそう!」と捨てられずに取り分けられ・・・

 

更に、それが大事に洗われて、お供えのお皿として活かされ・・・

 

一人ひとりのクルーの想いが重なり、土に埋まっていたお皿が、今こうして床の間で活かされているのを見ると、なんだか奇跡のようでもあり、感慨深い気持ちになりました。^^

 

「土の中に棄てられていた食器たちが、 出して欲しがっていたのかもしれないね」と、井戸掘りの時に当主が言ってましたが、

 

このような古民家再生を通して、改めて、ものを大事に扱うこと、命を感じることの豊かさを体験、体感から学ばせて頂いています。

 

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子