引き続き、井戸掘りからの話です。
井戸からは、食器や置物、クレジットカードのようなものまで出てきて驚きの連続でしたが、そんな中で、割れずに井戸から出てきた1枚のお皿。
よく見ると梅の絵が描いてあり、
「これ、来月の天神祭で使えそうですね!」と、捨てずに取り分けておくと・・・
翌日には、当主が床の間の菅原道真公にお供えをされてました!
◆梅の徳1 ~天神祭に向けて~
http://www.caguya.com/kannagara/?m=20170707
井戸を掘っていたクルーが、
「無造作にシャベルを振り下ろすのが忍びなくなり、出来るだけ食器を傷めつけないようにと、自然と手で割れた破片を拾うようになっていた。」
・・・と言ってましたが、
そんな思いから、原型をとどめて井戸から引き上げられたお皿。
そこから「これ天神祭で使えそう!」と捨てられずに取り分けられ・・・
更に、それが大事に洗われて、お供えのお皿として活かされ・・・
一人ひとりのクルーの想いが重なり、土に埋まっていたお皿が、今こうして床の間で活かされているのを見ると、なんだか奇跡のようでもあり、感慨深い気持ちになりました。^^
「土の中に棄てられていた食器たちが、 出して欲しがっていたのかもしれないね」と、井戸掘りの時に当主が言ってましたが、
このような古民家再生を通して、改めて、ものを大事に扱うこと、命を感じることの豊かさを体験、体感から学ばせて頂いています。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子