漆喰用の「海藻のり」は、
熱いうちじゃないといけないそうで、
ふるいでこしてすぐ、
スサなどと混ぜていきます。
スサと混ぜた後は、貝灰を入れ、
お湯を入れ混ぜ・・・
その後は石灰を入れ、
お湯を入れ混ぜていきます。
左官職人さんが、自分の感覚を頼りに、
慎重にお湯を加え微調整しながら、
コテでかたさやのびぐあいなどを確かめ・・・
職人さんも満足いく漆喰が完成!
丁寧にバケツに移し替え、
空気にふれないよう、ビニールで蓋をして、
ビニールの上に、水をかけておきます。
ここから、2、3日馴染ませたら、
もう使えるそうです。^^
それにしても、こうして漆喰づくりの工程を
一緒に体験させて頂くと、
本当に、自然素材でつくられている安心感、
そして「職人仕事」への尊敬の念が湧いてきます。
職人さんにお聞きしてみると、
今は、化学繊維のスサや化学のりも出回っているためか、
それらに比べ、昔ながらの漆喰は高価なので、
最近ではこうした、
本物の素材にこだわった漆喰の出番も少なく、
若い左官さんなどは、
つくったことも、見たこともない方が多いとか。
同じ材料でも、気候や場所によって、
同じものはつくれないそうで、
自分の腕、感覚を頼りに仕上げていくのを見ていると、
機械ではとても真似できない仕事で・・・
まさに「職人の血が騒ぐ」ような
「職人仕事」を感じました。
自分自身、「家」や「壁」など、とても身近すぎて、
どこか、あるのがあたりまえのように感じていたところもあり、
その素材がなんなのか、
どんな風につくられているのかを
意識することはほとんどありませんでしたが、
こうして、自然の支えや人の支えがあって、
自分たちが暮らしていけることを
忘れずにいたいと思いました。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子