自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2017/09/13

引く

藤崎農場さまでお米づくりのお手伝いをさせて頂くのも
もう4年目になりますが、

私自身は、昨年も一昨年も
稲刈りに参加できなかったので、
今年は3年ぶりの稲刈りでした。

そんなわけで、鎌づかいもおぼつかず・・・

ガシガシと鎌を押したりひいたりしながら、
稲を刈っていたところ、

「鎌はひいて使うんだよ」と、
教えてもらい、

2017稲刈り5

やってみると、サクッと刈ることができました。^^

そう考えると、のこぎりなども、
アメリカなどは、押して木を切りますが、
日本では引いて切りますし、

包丁もかんなも引いて使ったり、
扉にも引き戸があったり・・・と、

日本は圧倒的に「引く文化」ですね。

もともと、日本人は西洋と違って、
プライバシーの概念が希薄で
個人主義、自我の意識が薄く、

自分という枠の境界線も
今よりも曖昧だったかと思われますが、

この「引く」行為をみてみると、
まさに、迎え入れる、引き込むことのようでもあり・・・

相手や自然など、自分と関わり合う全てのものを
迎え入れてしまう日本人ならではの
美しさを感じます。

自分と周りをしっかりと
差別化して生きていくよりも、

自然と同化し、他人と同化し、
周りを引き込む、取り込む、迎え入れる生き方を
大事にしていけたらと思います。

鎌

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子