年末年始、実家には、
お正月用のお花が生けてありました。
ちょうど昨年から「室礼」を学んでいるためか、
帰宅していち早く、そのお花の存在に気付いたものの、
その中にあった、赤い実のある植物の名前が、
「南天」か「千両」か分からなかったので、
母親に名前を聞いてみると・・・
「南天と千両の見分けもつかないの?!」と、
驚かれてしまいました。
しかし実際、母親は子どもの頃から庭のある生活で、
当時は私の祖母も、華道や茶道の先生をしていたことから、
そばに花を飾っては、自然や季節感を身近に感じられたり、
お客様をおもてなしすることが、日常的だったといいます。
ですので、母があたりまえのように知っていることも、
私は知らない・・・ということが多々あります。
こんな風に、植物ひとつの話しだけではなく、
衣食住等、暮らしの文化においても、
母の世代と私の世代では、生活スタイルも変わったことから、
家庭内での継承も簡単ではないと感じます。
今失われつつある、日本の優れた文化や、美しい文化も、
生活に取り入れてこそ、継承されやすいことを思うと、
今の自分の生活に合わせて、取り入れていきたいですし、
更には、自然と密接な文化から学んで、
そこから自分自身の生活の不自然さを見直していくことも、
大事にしていきたいと感じます。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子