自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2014/01/30

オリゼ

同僚の勧めもあり、
年末にNHKで放映された「和食~千年の味のミステリー」という番組を、
遅ればせながら、先日見てみました。

和食が主役と思いきや、主役は「米麹」。

この米麹が、和食を作ると言っても過言ではなく、
米麹のことを、学名で「アスペルギルス・オリゼ」といい、

この千分の六ミリしかないカビが、
醤油や味噌やみりん、酒など、
塩以外の日本の調味料の全てをつくっているそうです。

そして、驚くことに、
「オリゼはもともと自然界にはなく、日本人が作り出したものだ」といいます。

自然界に存在する「フラブス」というカビを、日本人が家畜化して、
自然界には存在しなかったカビ「オリゼ」にしたというもの。

オリゼは、日本人がよりおいしい調味料を作る細胞を
「種もやし」として残していくことで、

毒の出ないものや、沢山の核を持つものを優位に選別して、
ふやしてきたそうです。

それは、狼が長い年月をかけて犬になり、
猪が家畜化され豚になったようなものといい・・・

「オリゼはもともと自然界にない」ときいた時は、
一瞬、不自然さから、不気味な感じがしましたが、

実は、日本の風土と、人間が関わったことで生まれた、
日本人ととても仲の良い菌だと思いました。

人間が「支配」するのではなく、
他の生き物と仲良く「共生」する豊かな道を、
選べたらと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子