3月3日はひな祭り。
現代のひな祭りは、華やかな印象がありますが
もともとは、人形に身体の穢れを移し、
海や川に流して厄祓いをした「流しびな」が、
ルーツと言われているそうです。
そこで、社内の室礼も、この「流しびな」をイメージしてみました。
ひなあられの川の上に、紅白の紙びなをのせ、
川の流れの中に蛤を、
そして川辺には美しい桃の花が咲いている様子をしつらえました。
桃の花や木には、邪気を祓い、百鬼を制する高貴な花とされ、
暗い冬を破って、明るい花を咲かせることからも、
嫁ぐ娘の華やいだ美しさに例えられていたようです。
3月3日が「桃の節句」と呼ばれるのにも、
単に、桃の開花時期に重なるというだけでなく、
そのような背景があるからでしょう。
私たちの穢れを一身に受けて消し去ってくれる「流しびな」。
皆が一年間無病息災で暮らせるように願いをこめて、
形にさせて頂きました。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子