先日、室礼教室にいくと、
先生の自宅に、大きな「さざえ」が飾られていました。
どうやら、「三三栄(さざえ)」の字をあて、
三が重なることにより、三月三日を表し、
ますます栄えるの願いや、
巻き貝には願い事が叶うといういわれから、
さざえは縁起がよい・・・そうです。
そんなこともあって、私も
「さざえ欲しいな♪」と思い・・・
お稽古が終わったその足で、魚屋に寄って、
「さざえありますか?」とお店の方にきくと、
「すみません、今日はさざえありません。」と。
「あっ。ないですか。分かりました。」と、
引き下がり・・・
せっかくなので、別の魚を買おうと、
再びレジに向かうと、
「節供も近いから、次はさざえ用意しておきますね!」と、
言われました。
何も言わなかったのに、私がひなまつりのために、
さざえを欲しがっていたことを察してくれたのかと、
通じ合えたことに感動し、
更には、
昔から大事にされてきた行事や行事食について
ご存知だったその方に対して、
「あの人、日本人だなー。」と尊敬の気持ちが湧いてきて、
帰り道も、そんな余韻に浸っていました。
先人が大事にしてきたもの等、知らないことばかりですが、
こうして、室礼を通して学び感じながら、
その意味を未来へと繋いでいけたらと思います。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子