明日から弊社もお盆休みということで、
社内の室礼も「お盆」がテーマです。
簾の様な「真菰(まこも)」は、
ご先祖様がお盆の間滞在する中空を現し、
その上に、盛り物を。
今回の盛り物は、
糸瓜(錦糸瓜)、茄子、きゅうり、胡麻の木、
数珠、ごま豆腐、ほおずき、散華になります。
黄色い大きな糸瓜の実は、茹でて実をほぐすと、
薄黄色のお素麺のような糸状になることから、
その糸は天のご先祖様と、こちらにいる私たちを繋ぐ物。
また、仏壇の前の三具足(中央が香、左が花、右が光)に見立てて、
左には花の絵の散華と、
右には灯りとしてほおずきを置きました。
ほおずきは、鬼灯と表されたり、別名灯籠草ともいうので、
実際に火を焚けない室礼では火の見立てに使われるそうです。
先祖との和合のために、
菩提樹の種でつくった数珠も添えています。
思いを身近な物で見立てる豊かな感性は、
昔から持つ、日本人の素晴しいところ。
そんな日本人の細やかさと文化の深さを感じつつ・・・
立派な先人やご先祖様を思いながら、
室礼を重ねていくことで、
自分の心も育てていけたらと思います。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子