自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2015/09/09

菊の被せ綿

先日のブログでも発信させて頂いてますが、
本日9月9日は「重陽の節供」。

昨日から社内でも、
「重陽の節供」をテ―マに室礼をしています。

重陽の節供_10909

社内の仲間からも「聞いたことないねー」なんて声が出てましたが、
なぜこの行事が廃れてしまったかと思い調べてみると、

桃の節供や端午の節供などの五節供の中で、
最も公的性格が強い行事だったからとか、

旧暦と新暦の時期のズレによって、
昔はちょうど菊の花が咲き誇る頃だったのが、
現在の重陽は、まだ菊が盛んに咲く時期ではなくなったから・・・

とも言われているようです。

そもそも、この「重陽の節供」は、
日本では平安時代初期に貴族の宮中行事として取り入れられ、

中国から伝来したばかりの珍しい菊を眺めながら
「菊酒」を飲む華やかな「菊花の宴」や、

前の晩、菊に綿を被せておき、
9日の朝、夜露と香りのしみこんだ綿で体を拭いて
不老長寿を願う「被せ綿」(きせわた)は、

「重陽の節供」を象徴する行事だったそうです。

そんなわけで、今回の室礼でも、
皆が元気で長寿でいられるよう願い、
黄色の菊には「被せ綿」を!

重陽の節供2_150909

廃れてしまう中にも、
大切な想いを感じるからこそ・・・

日本独自の風習や行事を通して、
そんな豊かさを再発見できけらと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子