引き続き、室礼のお稽古での話しですが・・・
先日のお稽古で、
日本人らしさについて、先生からお話しがありました。
日本人は、ものを「物質的」「精神的」と
二つの解釈の仕方をするそうで・・・
今回の冬至の室礼の盛り物だった
「南瓜」で例えると、
物質的な解釈では、
「南瓜はカロチンがあって栄養源になる。」
精神的な解釈では、
「南瓜の切り口の黄色は、厄除けになる。」
・・・というようなかんじです。
他にも「心身」などで言えば、
体をつくることは心をつくることであり、
心をつくらないと体ができない
・・・というようなものです。
他の民族は「物質的」が多い中、
日本人だけが、こうして「精神的」な解釈が
登場してくるそうで、
日本人は、マレな民族と言われているようです。
ところが、ある方が、鋭い指摘をなさったそうで、
日本人は、この精神的な解釈を
絶対的と思う傾向も強く、
「だから日本人は特別、高尚」
というのはちょっと違うのでは・・・と。
お話を聞いて、この特別感、
自分自身の中にも持っていたのでは?!と、
内心、ドキッとしました。
確かに大きな特徴ではあるし、
自信をもっていいところだと思いますが、
他の民族に対して「だからダメ」とか
押し付ける・・・というのは、どうかと思います。
そしてこれは、同じ民族の中にだって、よくあること。
同じ日本人同士だって、価値観が違うことはあり、
でも「だから自分は高尚で、他は劣っている」ということではありません。
日本人らしさでもある「精神的」なところは守りつつも、
同じように、そうでないものも尊重することを
大事にしたいと思います。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子