昨日は、月に一度の室礼のお稽古。
今回は「冬至」の室礼でした。
冬至は、一年の中で
昼が最も短く、夜が最も長い日。
陰陽五行説では、
「陰極まって陽に転じる」とされ、
この日を境に、
太陽の力が少しずつ回復していく
おめでたい日ともされています。
そんな冬至に食べるとよいといわれるものに
小豆粥やこんにゃくがありますので、
今回は、こんにゃく芋や小豆などを
盛りました。
すると、先生から、
「せっかく冬至の室礼なので、
お盆の右側(東)から陽があたるようにしたら
よいですよ。」と。
やってみると、確かに
冬至にピッタリのやわらかい陽の光が、
盛り物を照らし、
ぐっと美しさが増したように感じます。
そしてこれは「私の盛り方が美しい」
ということでは決してなく、
盛り物も陽の光も全て、
自然そのものが持つ美しさであることを
つくづく感じました。
そう思うと、美しさを表現するのは、
手を加え作りこむというよりも、
既に存在しているその自然の美しさを
いかに引き出せるか・・・
ということなのかもしれません。
同じように、
人も「あるがまま」は美しいものですが、
そんな人や自然が持っている、
もともとの自然な美しさをしっかりと見出し、
引き出せるような関わりや
手助けをできたらと思います。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子