自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2016/11/27

美しさとは引き出すもの

昨日は、月に一度の室礼のお稽古。

今回は「冬至」の室礼でした。

冬至は、一年の中で
昼が最も短く、夜が最も長い日。

陰陽五行説では、
「陰極まって陽に転じる」とされ、

この日を境に、
太陽の力が少しずつ回復していく
おめでたい日ともされています。

そんな冬至に食べるとよいといわれるものに
小豆粥やこんにゃくがありますので、

今回は、こんにゃく芋や小豆などを
盛りました。

冬至の室礼1_161126

すると、先生から、

「せっかく冬至の室礼なので、
お盆の右側(東)から陽があたるようにしたら
よいですよ。」と。

やってみると、確かに
冬至にピッタリのやわらかい陽の光が、
盛り物を照らし、
ぐっと美しさが増したように感じます。

冬至の室礼2_161126

そしてこれは「私の盛り方が美しい」
ということでは決してなく、

盛り物も陽の光も全て、
自然そのものが持つ美しさであることを
つくづく感じました。

そう思うと、美しさを表現するのは、
手を加え作りこむというよりも、

既に存在しているその自然の美しさを
いかに引き出せるか・・・

ということなのかもしれません。

同じように、
人も「あるがまま」は美しいものですが、

そんな人や自然が持っている、
もともとの自然な美しさをしっかりと見出し、

引き出せるような関わりや
手助けをできたらと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子