本日は、仕事納めということもあり、
会社の皆で、国の文化財として登録されている
「二木屋」で忘年会を!
また、こちらのご主人でもある
小林玖仁男さまからも、
お話を聴く機会を頂きました。
小林さまは「間質性肺炎」と診断され、
余命宣告を受け「あの世へ逝く力」という本を
出されていますが・・・
◆あの世へ逝く力
http://www.gentosha.co.jp/book/b9626.html
死を覚悟し、前向きに受け取る姿に、
ただただ尊敬するというだけではなく、
なんだか複雑な気持ちになりました。
それは、自分の中に、
「死は悪いこと」という価値観や
「死はまだ遠い先のこと」などと、
自分事になっていない感覚から
きたものなのかもしれません。
ちょうど、小林さまのお話の中に、
叔父様が危篤でお見舞いに行った際に、
「きっとよくなるから、頑張って下さい。
また来るね。」
というようなことを伝えたそうですが、
本当は、
「いい人生だったね。
皆に尊敬され、かっこよかったです。
きっと葬式には沢山の人が来てくれますよ。
ありがとう。」
と伝えたかった・・・とありました。
家族の前で、死はタブーという雰囲気の中、
とてもそんなことを言えなかったそうですが、
臨終を迎える人も、その周りの人も、
感謝や思い、願い・・・という
本当に伝えたいものが伝えられないのは、
なんかだ悔やまれるような気がします。
そして、世の中的にも、自分の中にも、
死を怖いものとして否定し、
避ける傾向があることを実感しますが、
よくよく考えると、
確かに、死を前にして、
感情的には色々とあったとしても、
「生があれば死がある」というのは、
自然なことですから、
もっと違う受け止め方があってもよい気がします。
実際に、小林さまのように、
死ぬまでどう生きるのかを
冷静に前向きに面白く生きる姿からは、
圧倒的な「福へ転じる力」を感じ、
とてもかっこいいものがあります。
そして何より、
「死が遠いうちに、死の覚悟をつくれれば、
生きている時間がより充実し、
後悔ない人生を送れるのでは」という思いから、
自分の経験を、あとに続く人々のために、
残して下さっている、その生き方に
美しさを感じます。
これも「死を覚悟」したからこそなのであれば・・・
まだまだ怖さはあるものの、
そんな小林さまが見せてくれている生き方に
感化されたのをきっかけとして、
今からちょっとずつでも「死」というものと
向き合ってみたいと思います。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子