自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2017/09/09

重陽の節供 ~2017年~

本日9月9日は「重陽の節供」。

菊を用いて不老長寿を願うことから
別名「菊の節供」ともいいますが・・・

2017重陽の節供1

平安時代には、宮中の行事として、
重陽の節供に観菊の酒宴が催され、

菊酒を飲み、「菊の被綿(きせわた)」といって、
前の晩、菊に綿を被せておき、
9日の朝、夜露と香りのしみこんだ綿で体を拭いて
若さと長命を保とうとした・・・と伝えられています。

2017重陽の節供2

重陽の節供は、五節供のひとつで、
昔は五節供の中でも
最も盛んに行われていたといわれていますが、
時代と共に衰退してしまいましたね。

その理由を調べてみると・・・

旧暦の9月9日は今の10月中頃にあたり、
まさに菊の美しい季節でしたが、

今の9月9日は、まだまだ暑く、
秋らしさを感じ始めるくらいで、
菊も盛りではなく、

旧暦が新暦にかわって季節感が合わなくなり、
次第に廃れてきた・・・とも言われているようです。

また他にも、新暦の9月9日では、
農家にとっての農繁期であり、
収穫祭などの他の行事が優先された・・・という理由も。

行事は季節や自然に沿ってますから、
旧暦が新暦にかわったことで、
どうしても違和感が出てくるものですね・・・。

ただ、それによって豊かな行事が廃れ、
次世代に継がれなくなるのは、
勿体ないことのように感じます。

ちょうど「菊の節供」ということで、
「菊=聞く」から、

お年寄りの更なる長寿を願うだけでなく、
先人の言葉を聞く、先人の教えに耳を傾けます・・・と、

先人の智慧から、現代の在り方を見直したり、
自分の生き方や優先順位を整える機会にもできたらと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子