自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2016/02/28

知行合一

先日の室礼のお稽古では、
先生から「知行合一」のお話しがありました。

「物事を知ることは、
 本を読むとかそういうことではなく、
 もっと本質なことだけれど、

 物事を知って行うことが合わさり一つになる
 ということが知行合一。

 職人さんたちが持っている本質でもあるけど、
 私たちも今から実際に、手仕事を行ってみましょう。」

・・・ということで、
実際に、盛り物をつくってみることに。

今回は、ひな祭りがテーマなので、

お米を炒ってあられをつくったり、

あられ

蛤をちりめん布で包み、飾り蛤をつくったり、

紅白の奉書を型紙にそって切って、
男雛と女雛の紙雛をつくりました。

飾りはまぐり紙雛

一つひとつの盛り物には、もちろん意味があって、

例えば「蛤」は、ふたつに分けた殻は、
決して片割れの殻以外とはあわないことから
女性の貞操を表しており・・・

先生からも

「他の人とはあわないという
 その美しい女性の「精神」を布でくるむわけで、
 決して「殻」をくるむわけではないですよ。
 工芸的な工作ではないですよ。」

・・・と教わっていたのですが、

いざやってみると、
自分自身、つくることに夢中になりすぎて、
そもそもの意味がおざなりになっていることに気付きます。

他の生徒さんの中にも、
紙雛の頭の部分を切り落としてしまう方や、

お米を炒る時に、
プラスチックのスプーンをつかってしまい、
スプーンを溶かしてしまう方もいたりして・・・^^;

知と行いを合わせていくことは
そう簡単なことではないことを実感。

だからこそ、
毎年、心ある行事(=事を行う)を重ねていくことで、
知行合一のとおり、ひとつになっていけたらと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子