指針を読み込んでみると、
子ども自身が充実感を十分に味わうことが
発達の中で重要であることが何度も何度も書かれています。
しかし、実際の保育はというと、
出来るようになった発達を自らが十分に満足するまでというよりも、
出来るようになったら次の発達へと「いっぱい育ってほしい」
という大人の想いが優先されてしまうところがあるかもしれません。
大人の社会では、一つのことが6割、7割出来るようになったら
もう次のレベルの仕事に挑戦した方がいいということや、
100パーセントの完璧な仕事を求めるよりも、
60パーセントの出来で、提出した方がいいなど色々と方法論をお聴きしますが、
これも似たようなことなのでしょうか。
子どもは今を十分に満足するまで生きる権利を持っていますが
大人になると、自分自身の満足度よりも、お金という対価をもらうためにと
仕事として割り切ってしまい、自らがその「満足する権利」を
放棄してしまっているのでしょうか。
今、自分自身が存分に味わえるほどの人生の環境を用意しているだろうか。
それは、次へ次へと先ばかりを見る前に、
今与えて頂いている機会を十分に味わうということなのかもしれません。
ミマモリスト
眞田 海