先日、ある保育園の園庭を見学させてもらいました。
「幼児にとって大切なことは、遊ぶこと・食べること・寝ること。子どもが大好きな外遊びを存分にさせたい・・・と願っていたら、こんな園庭になりました。」という案内のとおり、
樹木もいっぱいの自然豊かな園庭では、ポンプで水を出し砂遊びを楽しんだり、ツリーハウスにのぼって下を見下ろしたりと・・・子どもたちのイキイキとした姿がとても印象的でした。
そこでは、皆それぞれに自分の遊びたい遊びを見つけていて、子どもの遊びの選択肢が広がったそうで、以前は、三輪車を要望する声が沢山あったそうですが、今ではそんな声もほとんどないとか。
その後の藤森先生の講演でも、
多様な運動や遊びが誘発されるよう、起伏などの自然な地形や緑などを有効に活用した屋外環境や半屋外空間を充実させることや、
風や雨の音、草や花の形や色等、自然の中にある音・形・色などに気付くことができる施設環境を確保することの重要性についてもお話がありましたが、
自然は、寒い・暑いといった温感はもちろん、見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触るなど、人間の五感をフルに感じさせてくれ、五感の働きの豊かさは、物事が深くわかるときの原点を豊かにし、
更に多少の刺激の変化にも耐えられる耐性も育って「何があっても大丈夫!」といえるようなたくましい子どもに育っていくそうです。
また「なぜ子どもの育ちには自然環境が必要なのか?」と問われれば、それは「自然」こそが生命のめぐりを示してくれるからであり、時には人間の思い通りにならない限りなく大きな存在があることを知るからだとも・・・。
そう考えると、自然が与えるものの大きさは、はかりしれないものがありますね。
都会では、自然に触れる機会もなかなか少ないからこそ、子どもたちの好奇心や探求心を守るためにも、できるかぎり工夫していきたいものです。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子