一円対話を行う際には、その日の聴福人が参加者の席順を決めテーマや、参加者をより知ることができる自由テーマを設定します。
私自身、聴福人をやらせてもらうようになってから5年ほど経ちますが、最初はテーマ決めに苦戦し、「このテーマはこの前似たようなのをやったし…」「これじゃ盛り上がらないかなぁ…」など、“聴福人=テーマを決める人”という気持ちで一円対話の準備を進めていたように思います。
一円対話が終わってからもその日振り出した席順決めテーマや自由テーマがどうだったか・・・と、テーマについての振り返りばかりしていた頃もありました。
ですが、他のクルーが聴福人の一円対話に参加していると、何度もやっているテーマのはずがいつもより感動が深かったり、心地よい気持ちになるという経験を重ね、テーマ自体が大事なのではなく、参加者が今どんな気持ちか、参加者にとってどんな場にしたいか、そんな風に参加者のことを考えていると自然とテーマが出てくるということに気付き、最近になってようやく聴福人の入り口が見えてきたような気がしています。
一円対話を左右するのはテーマの良し悪しではなく、参加者を信頼して何があっても大丈夫という雰囲気を作ることや、純粋に相手の話を聴くこと、という「参加者に心を置くこと」なのではないかと思っています。
それがなかなか難しいのですが・・・。見守る保育にも通じる考え方ですよね。
一円対話を通して、自分の主観を捨て相手の話を聴く訓練をさせてもらっています。
全国の保育園にいらっしゃる聴福人さんも同じように試行錯誤を続けていると思います。
私たちも日々試行錯誤を続けている仲間として、悩みを共有し合い、一緒に成長していけたら嬉しいです。
↑新宿オフィスで行った最後の一円対話です。この汚さが懐かしい!(笑)
美化コーディネーター
眞田 由莉