お通夜を終え、親族十数人で家に戻り、
その人がどんな人であったかを皆で夜通し
語り合いました。
昔のビデオを一つ一つ再生しては、
おばあちゃんの若いころを見たり、
みんなの若いころを見たり。
それを見る人それぞれに
おばあちゃんとのそれぞれの想い出があり
思い出話に花が咲きます。
おばあちゃんはどんな人だったか。
戒名をつけて頂くときには
その点を大切にしてつけられるといいます。
「いつも笑顔で、穏やかで優しい人だった」
皆のその言葉を聞いて、
私自身のおばあちゃんに対する印象も同じでした。
戒名には「円」という字が入っていました。
「丸くて角がないということは人間として大変素晴らしいこと」
お坊さんの言葉にきっと、皆が納得していたことだと思います。
とても誇らしい気持ちになったのではないかと思います。
どんな職業であったかやどんな年収だったかではなく、
どんな人であったかということが、残されたものの心の中に
残り続けるというのは、人生で何が大切なのかを教えてくれているように感じます。
そういう機会をおばあちゃんがくれたからでしょうか。
子どもたちもこの2日間、とてもよく手伝い、
周りを和ませ、よく聴き、働いてくれました。
そういう意味でも、子どもたちにとっても今回の体験は
私たち親が口で伝えられない大切なことを感じられた
有難い体験だったのだと思います。
これからも私たちの心の中に生き続けるおばあちゃんの人柄。
子どもたちも私たちも、
人生の時々に思い出し、振り返り、
その人柄にこれからも助けてもらったり、
磨いてもらったりするのだと思います。
ミマモリスト
眞田 海