子どもたちにどんな生き方をしてほしいのだろう。
自分自身はどんな生き方をしていきたいのだろうと思うと、
「自分らしく生きていってほしい」
そんな思いが湧いてきます。
しかし、この「自分らしく生きる」というのも複雑なものです。
「自分らしく」という言葉を使って「わがまま」に生き、
周りに迷惑をかけたり、皆のことよりも自分のことばかり考えて
自己中心的になってしまったりということもあり得るわけですね。
自分自身も、苦しい時や大変な時に「自分らしくいよう」と考えすぎると
気が付いたら自分のことばかり考えていて、周りが見えなくなったり、
調和を考えなかったりして余計に忙しさを感じてしまうことがありました。
自分らしさを追求しているつもりでもなぜか幸せが独り歩きし、
周りの人も幸せでいる感じがしないと感じたとき、
ある方から頂いた言葉がいつも助けてくださいます。
「人に喜んでもらいなさい、怒らせちゃいかん」
自分らしくいることが周りの喜びになっていないのなら、
自分の使い方が間違っているのだということ。
コンパスの針と鉛筆。
自分のことばかりを考えてしまっているときは、
針は自分の足元にあり、自分を中心とした円しか描けませんが、
周りのことを見ることが出来て、その時の、その機会に針を置けば、
その時々にあわせた円が描かれていきます。
針が自分の足元にあっては、円はいつも同じ形ばかりです。
自分らしさとは、どちらの方が見えていきやすいのか。
それを思ったとき、皆が喜ぶことを考えながら自分を使っていく中でこそ、
描いてきた軌跡たちが、「じぶんらしさ」が描かれていくように感じます。
ミマモリスト
眞田 海